


ARTISTS’ GUILD + NPO法人 芸術公社編 / デザイン:仲村健太郎 / 発行:torch press / A5変型 / 168P / ソフトカバー
SNSという監視された空間での会話や、見られていることを前提とした発言。さまざまなバイアスの存在により、自身の言葉で語ることすら困難な現代。自主規制という名の抑圧や、内面化された検閲は、あらゆる表現分野につきまとう問題です。東京都現代美術館にて「MOT アニュアル2016キセイノセイキ」展と時期を合わせて編集された本書には、哲学、歴史、報道、演劇、建築という五つの分野における専門家たちの対談を収録。タブーに踏み込むドキュメンタリー『ヤクザと憲法』監督の圡方宏史と挑発的な作品を製作し続ける小泉明朗の対談などマッチメイクの妙も素晴らしい。硬めのテーマを息継ぎしながら読ませる、図版を随所に交えた手の込んだデザインも素晴らしい。本文バイリンガル表記。