

著者:ペーター・ツムトア / 出版社:みすず書房 / 200mm × 190mm / 76P / 函入ソフトカバー
ペーター・ツムトアは
その建物がなんのために使われるのか、という問いから出発する。
そこで何が起こるだろう?! と。
根底にあるものに、彼はどんな建築家よりも心をくだく。
見つめ抜き、問いを深めようとする。
――ヴィム・ヴェンダース(映画監督)
スイス・バーゼル出身、山に囲まれた農村で設計を続ける世界的建築家、ペーター・ツムトアによるエッセイ集。「空気が私のスタイルだ」というターナーの言葉の引用から始まる通り、建築家が「空気感」(アトモスフェア)までをも意図的に生み出すことについて、さまざまな写真とともに考え、綴られています。ブラームスやニーチェ、ボードリヤールを引き合いに、専門家以外にも問い、語りかける詩的な著作。コンクリートの外壁のようなケースに、重ねてシンプルなソフトカバー上製本。葛西薫による造本が、ツムトアのテキストと呼応し合う、非常に美しい一冊です。