著者:田口史人 / 出版社:リクロ舎 / 文庫判 / 192P / ソフトカバー
黒猫・円盤店主による食随筆。昨今このジャンルの本は数多けれど、長年インディーとアナログにこだわり続けてきた因果者の著者故に、一筋縄ではいくはずもありません。美味しい、不味いや店の趣などとは無縁の、体験を重視した食体験の数々は、どれもイイ話ばかり。他人に「ふつう」と評された古書街のカレー店がなぜ好きなのか、沖縄のおじいおばあばかりの定食屋、夜中に開店する美味しくもない謎のラーメン屋、大阪のお好み焼き屋で怒られた話。ゲスト寄稿に安田健一、遠藤哲夫、上野茂都。いずれもスパイシーで胸焼けするよな濃い味です。