

編:木村衣有子 / 発行:木村半次郎商店 / 130mm × 190mm / 133P / ソフトカバー
「大衆向けと言うと無難なものを考えがちですが、当店では自分達も大衆の一員だという強引な理論で、まずスタッフ自身が毎日でもイケる味を目指し、先月はホットドッグのパンを変えました」
「新宿駅最後の小さなお店」ベルクが1994年から発行するフリーペーパー兼壁新聞「ベルク通信」。2006年発行の150号までの記事を、文筆家木村衣有子が選り抜き、掲載、エッセイや写真を加えまとめた一冊。提供するフードやドリンクの味や価格を考えることが社会問題への関心に広がり、そこに集まるお客さんやサービスについての試行錯誤がコミュニティやグローバリズムに対する批評となる。宣伝のためであっても、あくまで個人的な言葉が時に詩となり、檄となる。当店刊行の『珈琲の建設』にもリンクするような、味とお店と社会について考えさせられる一冊です。