
著者:ミズモトアキラ / A6変型 / 144P / ソフトカバー
武田百合子の名著『富士日記』をとことん精読し、著者の経験と知識に照らし合わせ、あらゆる部分に独自の解説を付け加えるニュースタイルの読書エッセイ「YURIKO TAIJUN HANA〜武田百合子『富士日記』の4426日」の第2弾。「雪の匂い」を感じる描写から、『香りの歳時記』という著作をあたり、そこから村上春樹やはっぴいえんどにスライドしていく。百合子の蔵書から富永太郎に、さらにそこからフリクションのシングルへ。読書とは非常に個人的な体験であり、同じ作品を手にとっても引っかかる場所、連想するものは読み手の経験や嗜好次第であることがよくわかる試みです。是非『富士日記』とともにどうぞ。