著者:松原始 / 出版社:旅するミシン店 / 130mm × 190mm / 239P / ソフトカバー
「京都大学に通う学生にとって、河原町より向こうはすでにアウェイなのだ」
ミック、キタバチ、あーす書房にレブン書房。祇園や北山には用はなし、金閣寺や嵐山なんて天竺ほどの遠い彼方。京都大学が位置する百万遍を中心に、学生の目線で一九九〇年代の京都をただただ描写したタイムカプセルのような本。身近な存在として描かれる吉田寮、個性豊かな研究生たち、天下一品総本店の中毒性。あの時代の京都に住んでいたすべての元学生にとっては、プルーストのマドレーヌ的な一冊です。