編集・発行:井上明彦 / 150mm × 212mm / 200P / ソフトカバー
京都市立芸大の藪の中で、土壁に茅葺屋根の小さな家を建てる試みを<つちのいえ>プロジェクトとし、アーティスト井上明彦と学生たちがその過程で、さまざまな分野の職人たちと交流し、実験を繰り返し、サブプロジェクトを並行しながら、芸術に関しての固定概念を覆し、結び直した十数年の記録。
いわゆるセルフビルドやDIYの試みのようでして、その根幹は購入された製品の組み合わせでしか成り立たない「レディメイド」な現代のアート作品に対する根幹からの問いかけから発しているのが面白い。移転を目前にした沓掛の市立芸大キャンパスの環境そのものに関する記録としても貴重。図版はフルカラー。