著者:パオロ・コニェッティ / 訳者:関口英子 / 出版:新潮社 / 192mm × 133mm / 176P / ソフトカバー
「山をじっと眺め、美しい稜線を選ぶ。道なき道を進む歓びを知る者にとっての美しい稜線でなければならない。そうしてカモシカたちの足跡をたどり、高みまで登っていく。もぬけの殻となった巣穴や、倒木、紅葉に燃えあがる唐松林を通りすぎ、石楠花のあいだを岩から岩へと飛び移りながらガレ場を抜ける。渓流で手と顔を洗い、十月のブルーベリーを味わう」(本文より)
約40言語に翻訳された国際的ベストセラー『帰れない山』のパオロ・コニェッティによる、自然との新たな共生を描く21世紀版『森の生活』。ベストセラーの3年前に書かれた本書は、イタリアの経済都市ミラノで生まれ育ち、30歳の時に「何もかもが枯渇してしまった」著者が、一軒の山小屋を借り、苦悩と素手で静寂を生きた、二拠点生活の体験録。
山小屋での一人の生活と、友人との関わり、それらが起きる山の四季の美を思索に満ちた文章で綴る、普遍ながらも新しいライフスタイルを教えてくれる一冊です。