著者:吉田亮人 / 出版社:Three Books / 297mm × 420mm / 96P
「灼熱の炎、立ち昇る黒煙、煤けた顔を流れる玉の汗、響き渡る男たちの怒声と重油の匂い。
2012年にバングラデシュという国を初めて訪れて以来、幾度も足を運んでは撮影してきたのが船の「スクリュー」を作る人々だった。」
京都を拠点に活動を続ける写真家、吉田亮人による本作は、初期作"BRICKYARD"や"Tannery"と同じく、バングラディシュで働く人々を被写体とした原点回帰ともいえる内容。薄暗い工房で、真っ赤に煮えたぎり、強い光を放つ鋼鉄と格闘しながら肉体労働に従事する労働者たちの威容を捉えたモノクロームの世界に圧倒されるでしょう。
表紙写真はリソグラフ印刷機で印刷した写真を貼付けし、タイトル名をスタンプ押 印、発行元ロゴをシーリングスタンプ、著者名を作者の手書きで一冊一冊制作。巻末には、小説家いしいしんじが書き下ろした掌編「スクリュー」を掲載。装丁は盟友矢萩多聞、新たに立ち上げた出版レーベルThree Booksより。