著者:坂田和實 / 発行:新潮社青花の会 / A4判横本 / 64P / 麻布張り上製本 /
〈その後の学生時代は、これに、父親から譲り受けた刑事コロンボ風レインコートで押し切りました。靴は穴が開き、ジャケットの裏地は破れ、レインコートはボロボロ。古道具屋になったのも自然といえば自然のなりゆきというものでしょう〉(雑巾)
2020年、惜しまれつつも店を仕舞った東京目白の「古道具坂田」。本書は、その店主坂田和實による東海道新幹線の車内誌に連載された記事をまとめた遺著。骨董や工芸という分野を越えて、モノの見方、捉え方、付き合い方を提言、示唆した、目利きの選んだモノの数々を美しい写真と凝った造本でお楽しみください。
目次|
李朝虱取り受け紙
デルフト窯白釉薬壺と色絵小皿
仏さま
江戸期の硝子
只の××××
ゴシックの扉
雑巾
埴輪のトルソー
おもちゃの車
旗
土師器と須恵器
ドゴン族祈禱用ハシゴ
英国のスリップウェア
秋野ちひろ真鍮作品
筆箱
オランダのタイル
アフリカの土偶
初期伊万里と李朝無地刷毛目皿
ズボン
エナメル絵付硝子
携帯電話
アンデスの布
空箱
インドネシアの壁板
西洋のカトラリー
肌襦袢の端切れとおしめ
中国緑釉銀化かまど
ドゴン族のマスク
段ボールと馬糞紙
南ヨーロッパの瓦