

文:飯沢耕太郎 / 絵:早川司寿乃/ 写真:川島敏生・増村征夫 / 発行:福音館書店 / 250mm×190mm / 本文40ページ+ふしぎ新聞4ページ / ソフトカバー
1985年姉妹誌「かがくのとも」の小学生版として創刊されて以来、現在に至るまでニッチなテーマを豊富な写真、イラストを交えたビジュアルをメインに易しく掘り下げる児童誌『たくさんのふしぎ』。魔女にプランクトン、美術館の裏側からブラックホール、鉛筆からアイヌ民族、和菓子にトリックアートまで、学校の授業では深く教わらないテーマをコンパクトに深掘りした内容は、大人が読んでも存分に楽しめる知の宝箱。
こちらは、カメラのレンズ越しの世界を「不思議の国」に見立て、アリスがさまようことでさまざまな写真技法やその不思議を描いた一冊。赤外線、瞬間撮影、多重露光など、実際の写真作品と、ファンタジックなイラストがミックスされた、この語り口こそ同誌の真骨頂。