著者:室原卓弥 / 自費出版 / 116mm × 172mm / 173P / ソフトカバー
「そこでは、その国のワインが美味かろうと不味かろうと、高かろうと安かろうと、本来の役割を得て振舞っている。その国の食材や味覚との結びつきの中でワインの味が存在している」
京都三条にて、家で飲む「食卓酒としてのワイン」を商う「仔鹿」店主による、オーストリアワイン紀行。
ワイナリー併設のワイン酒場ホイリゲやブッシェンシャンクを巡り、その土地の食文化にどっぷりと浸りながらそこで日常的に親しまれるワインのコンテキストを知り、同時に自身の味覚の傾きを自覚する、実践的味覚論。味噌汁を毎日飲む私たちが美味しいと感じるワインとはどのようなものか。さまざまな書物からの引用を交えつつ、味の奥行きとローカリティを考えさせてくれる一冊。