著者:永井宏 / 発行所:信陽堂 / 177mm×117mm / 176ページ / ハードカバー
『愉快のしるし』、『雲ができるまで』でもお馴染み、信陽堂の美しい造本で届けられる、アーティスト永井宏からのこの上なくさわやかな言葉の贈り物。本書は永井本人が運営していた「サンライト・ラボ」より2001年に刊行された同タイトル短編小説の復刻版です。
フードスタイリストのエリが新天地の葉山で感じるのは、東京での生活とのギャップ、出会う人々の新鮮さ。海や太陽に浮かされて仕事のことがどうでもよくなる通称「湘南ボケ」も経ながら、流行や外見ではない、自分と自分の生活にとって真に豊かな事柄を見つけていきます。
鎌倉や湘南の空気とともに、生活に根差したアートを提唱した著者の思考のエッセンスも感じられる一冊。