著者:梶谷いこ / 出版社:誠光社 / 四六判変型 / 90P / ソフトカバー
「何考えてるの」「なんにも」「私はいっぱい考えてる」 ——映画『黒い十人の女』より
当店ウェブサイト「編集室」上の連載『和田夏十の言葉』が一冊にまとまりました。
夫市川崑作品を始めとする数々の名作を手掛けた脚本家であり、子育てや、家族観、ジェンダー意識においても、彼女が活躍した戦後〜高度経済成長の日本においては先進的な感覚を持っていた和田夏十。彼女を敬愛する著者梶谷いこが、その言葉から、日々の暮らしの中でつまづく違和感や発見について思索を深め、展開していく10本(+1)のエッセイ。声高に叫ぶ以前に強く感じ、考える。そんな意志の籠もった、静かに熱い言葉の数々。
家族のこと、母親のこと、愛するということ、日々の暮らしの瑣末事。
「イズム」未満の違和感や気づきを、論説になりきらない思索の数々を、昭和の名脚本家の言葉に重ね合わせ綴った令和の名随筆ここに。