著者:大崎清夏 / 発行所:twililight / B6変型 / 168P / ソフトカバー
「忘れたくないことも、忘れがたいことも、早く忘れたいことも、日記に書いてしまえば、安心して忘れられる。すべて忘れても何ひとつ忘れることなんてないことを、日記を書くことは慰めてくれる」
2011年に雑誌ユリイカの「ユリイカの新人」選出、2014年には『指差すことができない』で中原中也賞を受賞した、詩人の大崎清夏による日記本。
友人とささやかな食事を共にしたり、朝ドラ『らんまん』、映画『エブエブ』『怪物』などの昨今のポップカルチャーに触れたり、日記のワークシップに参加したりという著者の日常。惹かれ合うYのこと。長崎県五島での自動車免許合宿。運転しなかった日々のことに、珠洲や奥会津、南伊豆でのドライブとそこで過ごした時間などなど。日記という極私的な形式であり、トピックも大袈裟なものではないにもかかわらず、どこか私たちにとって普遍的な感覚を読み取ってしまうのは、きっと詩人としてよりも一個人としての体重の乗った言葉で綴られているから。
デザインは横山雄、装画はnakaban。三軒茶屋の書店twililightよりサイン本が限定数入荷しました。お早めにどうぞ。