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編:チャプコヴァー・ヘレナ / 著者:荒俣宏、安藤礼二、熊倉一紗、ソルター・レベッカ、夏目房之介、藤野滋 / 出版社:かもがわ出版 / 四六判 / 272P / ソフトカバー / コデックス装丁
1920年代から30年代にかけ、玩具やガラクタ蒐集のクラブ「我楽多宗」を率い、性別、国籍を越え、開かれた文化ネットワークを築いた三田平凡寺。小林清親に絵を学び、カメラ片手にローラースケートを履いたモダニスト。
幼いころに聴覚を失い、学校教育からドロップアウトしながらも、アメリカの人類学者や建築家(アントニン・レーモンド夫妻!)、インドの陶芸家、ポーランドの科学者ら世界的な知性とつながり、同時に趣味性を重視し、ものごとにヒエラルキーを介在させることを断固として拒否した、稀代のの趣味人にして奇人の全貌を、複数の書き手たちが多角的に紹介する待望の一冊。
かつて余裕のある市民として尊敬されてきたアマチュアが、プロや研究者によって不可視的存在となりつつる今、平凡寺が維持した場のあり方や、ネットワークの作り方は、重要な知見として再発見されるはずです。『アウト・オブ・民藝』のミッシング・リンクがついに詳らかに!
カラー図版多数、コデックス装。