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著者:秋峰善 / 出版社:秋月圓 / 文庫判 / 200P / ハードカバー
「需要があって、モノが生まれるんじゃないんです。モノができて、需要が生まれるんです。だから、いいモノをつくって待つ。本がすぐに売れなくてもジタバタしない」
出版を志しながらもうまく行かず、壁にぶつかった著者が、当店でもおなじみのひとり出版社「夏葉社」で務めた数カ月間の記録。食事の後の読書の時間、雑談のような「企画会議」、営業しない営業廻り。個人の関心や美意識を中心に据えているからこその働き方、特異なスタンスから見えてくる業界への違和感や気付き。キリスト教における使徒、ビートたけしのオールナイトニッポンにおける高田文夫のような存在を通して知る、孤高の出版社の内幕と、ちいさな出版コミュニティの姿。
日記の形式をとった、読書への信心、出版人へのラブレター。