著者:戸谷洋志 / 出版社:晶文社 / 四六判 / 236P / ソフトカバー
ハンス・ヨナスという知の巨人の思想を主な研究対象としながら、『友情の哲学』『SNSの哲学』『親ガチャの哲学』など、版元こそ異なりながらも、いま知りたい角度で柔らかな哲学シリーズを発表してきた戸谷洋志。今回、哲学の対象となるのはずばり、恋愛。今やある種の排他性を帯びるロマンティック・ラブを相対化する試みです。
「私のどこが好きなの?」の答えに窮する問題、どうしても恋人のことが気になり執着してしまう問題、とりわけ女性にとっての恋愛とは何か問題など、卑近にして普遍的な問いを巡って、プラトン、デカルト、ヘーゲル、キルケゴール、サルトル、ボーヴォワール、レヴィナスの7名の哲学観を紹介。特効薬的なわかりやすい答えではなく、恋愛に対する考え方を豊かにするような問いを喚起してくれる一冊です。