
文:菅瀬晶子 / 絵:平澤朋子 / 出版社:福音館書店 / 200mm × 250mm / 40P / ソフトカバー
イスラエル人口の約21%を占めるアラブ人の中で、キリスト教徒は9%以下。マイノリティではありますが、それでも18万人以上。
『たくさんのふしぎ』最新号「ウンム・アーザルのキッチン』は、ユダヤ人とアラブ人が共存するイスラエル唯一の街であるハイファで暮らすアーザルお母さんの日常を紹介。文化人類学者の著者が参与観察というかたちで、彼女らと親交を深める中で見えてきた、知られざるイスラエル市民の姿。マナイーシュやムジャッダラなど美味しそうな家庭料理が色々登場します。
紛争の国の中の、少しだけ和平に近い都市の、特殊なアイデンティティを持つ人々の暮らしに「物語」として触れることは、解決や理解には程遠くとも、複雑な問題を複雑なまま受け止める耐性を与えてくれるはずです。もはや子ども向け雑誌云々はナンセンス、色々と考えさせられる号です。
月刊たくさんのふしぎ2024年6月号「ウンム・アーザルのキッチン」
店頭にて販売してましたが、あっという間に売り切れてしまいました。連休明けに再入荷あればまたお知らせします。