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著者:仲俣暁生 / 出版社:破船房 / 128mm × 182mm / 80P / ソフトカバー
「このささやかなノートが、これから橋本治の文章を読み始める人にとってなにかの助けになればと思う」
文筆家であり、編集者として生前橋本治とも直接言葉をかわし、多大なる影響を受けた著者が、「これから何をしたらよいか」を考えるために、その著作を再読し整理する、来たるべく批評のためのノート。
「衰退する活字文化」をテーマとした『浮上せよと活字は言う』にはじまり、「桃尻語」というコンセプトを生み出すきっかけとなった同時代の全共闘との関わり、「オウム真理教事件」を分析した『宗教なんて怖くない』に、三島由紀夫、小林秀雄らから近代的知性を再検討する。
自立した知性を求め続けた橋本の思想と、衰退していく一方の出版界において自立を試みた本書のあり方がリンクする、自分の頭で考える人たちが、未来に生きるための手がかりを与えてくれる一冊。