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著者:金井タオル / 発行:Tidler / A5変型 / 210P / ソフトカバー
A4三つ折りのサイズ感を愛好するあまり生まれた「つくづくポケットライブラリ」。小沼理著『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』に続く同シリーズ最新版はおかしな雑誌「つくづく」流の日記本。
作家の太田靖久による実験的でアクロバティックな「日記」連載初回を皮切りに、発行人の金井タオルの日記本についての思案(そして脱線、閑話休題)、雑誌『Spectator』編集長の青野利光の日記、宮田文久によるドラマ『エルピス』批評ほか、ある種の無責任さを纏いながら個人の体験を綴るという日記の体裁を取った文章が並びます。各寄稿者が言及する本の話からは同時代の本読みの存在を感じ、心強く思うことでしょう。日記、ZINE、雑誌を運動しながら「日記本ってなんだっけ?」という読後感を誘う一冊です。