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著者:トミヤマユキコ / 発行所:リトルモア / 四六判 / 210P / ソフトカバー
「ネオ日本食にたずさわるひとたちの中では、おいしいものを届けたいというまじめさと、まじめであるがゆえに、どんどん創意工夫をするネオらせ力と、元のものと違っていもおいしければヨシとする肯定のマインドが、奇跡のようなバランスを保っています」
ホットケーキ、餃子、カツにカレーにナポリタン。海外にルーツを持ちながら国内で独自の進化を遂げ、いまや「和食」よりはるかに私たち日本人に寄り添っている「ネオ日本食」。ライターで漫画研究者のトミヤマユキコはこの魅惑のジャンルを捉えるため、食そのもののもまして「ひと」に着目し、とにかく「ネオらせ上手な」料理人に取材を敢行しました。
ホットケーキの名店「喫茶ワンモア」、まさしくカツレツの生みの親「ぽん多本家」、実はネオってる千葉県野田市の「ホワイト餃子」ほか、老舗もニューフェイスも入り混じりの計8店舗。ライフヒストリーからネオ日本食に迫ると同時に、裏テーマとして「食べ物と戦争」も垣間見えます。充実のコラムに、昨今の食にまつわる言説をリードする稲田俊輔へのインタビュー「カレーはいかにネオったのか?」も収録。読み応えもばっちりです。