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著者:朝倉圭一 / 出版社:作品社 / 132mm × 190mm / 264P / ソフトカバー
「よくわからないけど、なんか好きなんですよね」。僕はこの言葉がとても好きだ
(本書「はじめに」より)
飛騨高山の山間部に移築された古民家で工藝店「やわい屋」を営む著者による、生活や自身の経歴と地続きの民藝論。「民藝を語る」のではなく「民藝で語る」を基本姿勢に、「健康なありのままの暮らし」や、自身の来し方行く末を綴ります。「飛騨高山と観光と民藝運動」と題された第二章では、民藝運動と地元飛騨の関わりから、観光消費や地域の豊かさに思いを馳せる。また、ひきこもりからストリートミュージシャンへ、そして民藝との出会いを綴った第三章では、小商い、スモールビジネスの倫理観にまで話は及びます。地元のとんかつ屋の店じまいから始まり、その姿勢や存在に民藝を感じ、仕事や暮らしにまで民藝の光を照射する、応えはないけれども、自身に重ね合わせることのできる、親しみやすい民藝の本。