著者:向坂くじら / 出版社:百万年書房 / 127mm × 188mm / 212P / ソフトカバー
「読むことと書くことだけが、わたしをはるばるひとりぼっちでいつづけさせてくれる。それはさびしく、それでいてうれしくて、なによりこの上なく自由なことだった。」(本書「くちぶえ、ソロで」より)
「わたしはやっぱり、言葉にできることはなんだろう、と考えている」(「あとがき」より)
芥川賞候補小説『いなくなくならなくならないで』や、詩集『とても小さな理解のための』で注目を集める詩人・向坂くじらによるエッセイ集。百万年書房から刊行されるエッセイ集は、『夫婦間における愛の適温』に続き2冊目。詩人でありながら、「国語教室ことぱ舎」の代表でもある著者にとっての、「言葉」を書くこと・読むことにまつわる話を、草野心平からクラーゲス、橘上まで、敬愛する作家や詩人たちの作品、国語教室の教材に登場する問題、それから生徒が書いた作品を引用しながら綴る。タイトルは、ルールも形式もない詩という表現への畏怖と肯定を表すもの。