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著者:仲俣暁生 / 出版社:破船房 / B6判型 / 136P / ソフトカバー
「この本は、1970年代後半に登場した二人の「村上」と、彼ら以降に登場した日本の新しい小説の書き手たちの系譜を、ぼく自身のかなり偏った読書歴を振り返りながら、できるだけ歴史的・構造的にまとめようとしてみたものです。」
2002年に刊行されながらく絶版状態だった一冊が、改定、著者自らの出版レーベルより復刊されました。中上健次ら前世代との断絶、二人の村上の共通点と相違点、ポスト・ムラカミの作家たちを「J文学」などの文芸批評では無視されがちなキーワードや、サブカルチャー的背景とともに分析した、いわゆる文芸批評を超えた視野を持った語り口。巻末には「二十二年後のあとがき」を掲載。
目次 はじめに(2002年)
第一章 村上春樹と村上龍── 70年代後半という時代
第二章 「ポップ文学」と「ポストモダン文学」── 80 年代文学の迷走
第三章 保坂和志と阿部和重── 90年代前半の「風景」
第四章 「J文学」の廃墟を超えて── 90年代後半のリアル
第五章 21 世紀日本文学の行方
二十二年後のあとがき(2024年)