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著者:インベカヲリ☆ / 出版社:生きのびるブックス / 188mm × 120mm / 240ページ / ソフトカバー
「この世界は理屈では説明できないことばかりに見えて、実は理屈通りのようにも見える。正解は日によって違い、現実は気分次第でいかようにも変わるのだ」(あとがきより)
写真家・インベカヲリ☆が世界に向けて放り投げる「意味不明」な人たちへのまなざしの記録。当時流行ったオーソドックスなものからワープロ文字や戦慄するようなオリジナルの文章の不幸の手紙、見慣れると日常風景となる落書きでもなくアーティスティックでもない路上の怪文書を各所に書き続ける「鉄柱詩人」、水槽の中で弱肉強食の世界をわざと魚たちに味わわせているアクアリウム好きのライターの話から人類の姿や人間の真理すらも考えさせられるエピソードなど。人間観察と称し、嫌がられるほど人の目をじっと見続けていた著者による、人と物への余すことのない観察眼を感じられる一冊。