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著者:THE TJONG-KHING / 出版社:Fantagraphics / mm × mm / 136P / ソフトカバー
インドネシアはジャワ島出身、オランダに移住し、後に絵本作家として活躍するイラストレーター、テー・チョンキンが1968年に発表した奇跡のグラフィックノベル。
高度資本主義の権化のような"MG"に誘惑、洗脳されポップアイコンへの道をひた進むirisを引き止め、覚醒させんと奔走する主人公の冒険と、彼らを待ち受けるディストピア的世界。ひと目見てその影響関係があきらかなギイ・ペラートをはじめ、「バーバレラ」、クレパックスの「ヴァレンティーナ」、ツイッギーそっくりな登場人物、サイケデリックムーブメントにポップアートと、レイト60'sの空気をたっぷり吸い込み、それらをツギハギしたパッチワークのような作品。ある意味参照元のどの作品よりも、「それらしい」、あの時代そのものを漫画化したような作品。巻末には詳細な参照元の解説付き。