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著者:白央篤司 / 出版社:太田出版 / 四六判 / 224P / ソフトカバー
「なんだか最近胃が張ってズボンが苦しいなあ、これが膨満感というやつだろうか。いいや、単に太ったんである」(本文より)
50歳を目前にしたフードライターによる、苦くも嬉しい食の変化の日々を綴ったエッセイ。カルビや油物、中ジョッキのビールなど加齢から体が受け付けなくなってしまったものがある一方で、若い頃は好きでもなかったのに食べるようになったみょうが、厚揚げ、大根おろし、鶏むね肉など、心と体の葛藤と変化がありありと、さびしさを帯びながらも軽やかな記録。シンプルに食べたいけれど、さびしくならない工夫が満載のレシピも紹介。嗜好と健康の間を行き来しながら、人生の折り返し地点を眺める現代版北大路魯山人のような一冊です。