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著者:永原康史 / 出版社:BNN新社 / 130mm × 188mm / 424P / ハードカバー
「BMCを知ることは、ぼくたちが享受してきた戦後アメリカ文化について再び考察するための問口になると考えた。それは、現在、世界的な課題となっている「国家」や「移民」、あるいは「分断」の問題にも繋がっている」(本文より)
1930年代、大不況下のアメリカ、アパラチア山脈の麓に開校した、ブラックマウンテンカレッジという名のリベラルアーツスクール。ジョゼフ・アルバースを始めとする、ナチス・ドイツ政権樹立の影響により解散することになったバウハウス人脈を招聘することにより、アメリカでのモダンデザインや前衛芸術発展の培養機関となった伝説のスクールの全貌を、現地を訪れ豊富な資料と取材に基づき詳らかにする待望の一冊。バックミンスター・フラーやジョン・ケージら、ジャンルをまたぐ才能が参加する、コスモポリタン的環境で、作文法からデザインまでを幅広くフォローした同校のスタンスに、これからの教育を再考するヒントが見いだせるでしょう。なにより、アートやデザインにおいてアメリカの時代が訪れる端緒にふれることができる刺激的な一冊。