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著者:深瀬昌久 / 出版社:MACK / 263mm x 263 mm / P / 上製本 外函入り
1986年に初版が刊行され、その後2度にわたり復刻されるも直ちに完売した『鴉 RAVENS』の復刻版。
「私写真」の先駆者であった写真家・深瀬昌久は、その被写体でもあった妻と離別し、その悲しみの中故郷北海道に向かいます。その海岸沿いの景色を背景に鴉の群れを写真に収めました。その後も鴉というモチーフに執着し、あらゆる地で鴉にカメラを向けます。妻の故郷である金沢では、その姿に妻を重ねます。力強い存在感の中にもどこか寂しさをたたえた鴉の姿に、深瀬の孤独を感じずにはいられない。
今作の復刻にあたり、新たに深瀬昌久アーカイブスのトモ・コスガによって発見された深瀬の未発表作品やドローイングを多数引用しながら、深瀬の作品と人生の交差を読み解くテキストも収録。その生涯を描いた同タイトルの映画公開を控えた今、あらためて必携の一冊です。