著者：上村一夫 / 発行：上村一夫オフィス / 124mm × 181mm / 208P / ハードカバー 『同棲時代』で1970年代という時代の倦怠感と閉塞感を描き切り、エロスと女の業、純愛と淫業をスタイリッシュな線で描き続けた「昭和の絵師」上村一夫。本書は、千趣会が発行した小冊子『COOK』に連載された掌編漫画『あなたのための劇画的小品集』25話を二色刷りで全話掲載した一冊。 ギターを弾く女、フォアグラを好む女、鶯のさえずりを幻聴する女。 「いろいろある」女たちの、人生の一コマをたった7ページで部分的に描き、その前後を読者に想像させる洒落た構成。詩的なモノローグ、コマの外から匂い立つ欲望や喪失感、劇的な見開き。 上村一夫オフィスよりの刊行。こぶりながら上品な上製本です。