編：岸政彦 / 出版社：筑摩書房 / A5上製 / 1271頁 2段組み / ハードカバー 「大阪は、世界でいちばん良い街で、世界でいちばん嫌な街で、要するにそれは、世界でいちばんふつうの街で、世界でいちばんどこにでもある街だ。」（岸政彦／あとがきより） 一五〇人が語り、一五〇人が聞いた大阪の人生。東京、沖縄と続いた、市井の読者・書き手の参加により敢行された壮大なプロジェクトの大阪編。恣意的に点をつなぎ、意味ありげな線を描くことなく、バラバラの点をじっくり眺めることによって浮かび上がる都市の混沌とした有り様。語られることの少ないない普通の人間の人生を読むことは、読者自身の物語をも肯定することにつながるはず。毎夜、ひとりずつ読み進めたい大著です。